新宿から行く富士五湖日帰り旅行
バスの乗り方から自然スポットまで完全ガイド
&Here SHINJUKUからバスタ新宿まで徒歩14分、またはタクシーなら約5分。そこから高速バスに乗ると、約1時間45分で富士山の麓にある河口湖に到着する。富士急バスの周遊パスを1枚購入すれば、天然記念物の溶岩洞窟である富岳風穴、静寂に包まれた精進湖、千円紙幣に描かれた絶景で知られる本栖湖を、乗り降り自由のバスで巡ることができる。レンタカーも電車の乗り換えも不要だ。この記事では、バスの予約から乗り方、各スポットの見どころ、おすすめの食事まで、1dayプランを丸ごとご案内する。
富士五湖とはどんな場所?富士山が生み出した大自然の景観
富士五湖とは、富士山の北麓に位置する河口湖・西湖・精進湖・本栖湖・山中湖の5つの湖の総称である。2013年にユネスコ世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産として登録された。富士山は登山の対象としてだけでなく、古来より日本人の信仰や芸術の源として崇められてきた存在だ。
精進湖・西湖・本栖湖の3つは、かつてひとつの大きな湖であったとされている。富士山の噴火による溶岩流が流れ込み、3つに分かれたという地質学的な成り立ちが、それぞれの湖に異なる表情を与えている。山中湖は富士五湖で最も広い湖だが、今回のモデルプランでは時間の都合上メインスポットには含めず、後半で改めて紹介する。
&Here SHINJUKUからバスタ新宿への行き方-徒歩14分またはタクシー約5分

©一般社団法人新宿観光振興協会
バスタ新宿は、JR新宿駅新南口に直結した日本最大級の高速バスターミナルである。&Here SHINJUKUから徒歩14分、タクシーなら約5分でアクセスできる。
徒歩ルート -14分の道順と道中の注意点
&Here SHINJUKUを出発したら、南西方面に仲通りを進み、甲州街道方面へ向かう。NEWoManやルミネが目印になる。JR新宿駅の新南改札からエスカレーターで4階に上がるルートが最短だ。朝の通勤時間帯は歩道が混雑するため注意してほしい。Googleマップで「バスタ新宿」と検索すれば徒歩ルートが表示される。
タクシーを使う場合 -約5分、約500~800円で快適にアクセスする
ホテルフロントでの手配のほか、配車アプリで呼ぶ方法がある。多言語対応のアプリを使えば、言語の壁なく利用できる。料金は約500~800円が目安だ。タクシーはバスタ新宿3階の降車エリアに直接乗り付けられる。早朝出発や天候が悪い場合にはタクシーの利用をおすすめする。
高速バスの予約から乗車までの手順
バスは事前予約がおすすめ!
新宿~河口湖線は1日49便と本数が多い。おすすめの出発時刻は以下の通りだ。
- 早起き派:7:05発 → 8:40ごろ河口湖着(約1時間35分)
- 標準プラン:7:45発 → 9:30ごろ河口湖着(約1時間45分)
- ゆっくり派:8:15発 → 10:00ごろ河口湖着(約1時間45分)
予約は「ハイウェイバスドットコム」または「発車オーライネット」から多言語で可能だ。QRコードの電子チケットが発行されるため印刷は不要である。片道運賃は2,000~2,200円。繁忙期は満席になりやすいため、1~2週間前の予約が理想的だ。
バスタ新宿での当日のバス乗車方法
- 手順1:発車の20分前までにバスタ新宿4階(出発フロア)に到着する
- 手順2:待合室の大型モニターで乗り場番号(A~D)を確認する
- 手順3:QRコード電子チケットをスマートフォンで表示する
- 手順4:指定の乗り場で整列し、乗務員のチケット確認を受ける
バスタ新宿内では無料の無線インターネット接続が利用可能だ。4階のインフォメーションカウンター(7:00~23:00、多言語対応)で相談もできる。バスは定刻に出発するため乗り遅れに注意してほしい。4階にはコインロッカーやコンビニも完備されている。
河口湖駅に着いたらオンライン購入したフリーパスで周遊バスに乗り換える
河口湖駅の改札を出てすぐのバス窓口でもフリーパスを購入できるが、オンラインで事前に購入しておくとすぐにバスへ乗り換えられる。スマートフォンアプリ「フジムスビ バスネット」でモバイルチケットとして購入可能だ。
- 河口湖・西湖・本栖湖周遊クーポン(1日パス):大人1,500円・小人750円
- 同(2日パス):大人2,000円・小人1,000円
日帰りであれば1日パスで十分だ。周遊バスは3つの色分けルートで運行されている。
- レッドライン(赤):河口湖周遊。湖畔や大石公園を巡る
- グリーンライン(緑):西湖周遊。富岳風穴・鳴沢氷穴を経由する
- ブルーライン(青):精進湖・本栖湖周遊。精進湖や本栖湖まで直通する
各バス停で自由に乗り降りでき、降りて観光した後に次の便で先へ進めばよい。
モデルプラン 朝食から帰宅まで 富士五湖1dayタイムスケジュール
以下は標準プラン(7:45発)を想定したスケジュールである。バスの時刻は季節や曜日によって異なるため、乗車前に公式サイトで確認してほしい。
7:00 朝食 バスタ新宿に向かう前に軽食を済ませる
- BERG(ベルク):JR新宿駅ルミネエスト地下1階、7:00営業開始。モーニングセットが429円からと手頃だ。バスタ新宿への道中に寄れる。
- ベーカリー&レストラン 沢村 新宿(NEWoMan内):バスタ新宿直結のNEWoManにあり7:00から営業。焼きたてクロワッサンなど本格朝食を楽しめる。
慣れている人であれば、7時20分から30分頃に店を出れば十分間に合うが、迷う可能性もある。不安な場合は、朝食の前にバスタ新宿の場所を確認しておくか、軽食をテイクアウトして待合所で食べるか、河口湖に着いてから食べても良い。注意点として、バス会社ごとのルールにもよるが、一般的に、日本ではバス内での食事はマナー違反と捉えられる。水分補給程度は問題ないが、バス内での食事は避けた方が安全だ。
もし余裕があれば、バスタ新宿のコンビニで飲み物や、気になる日本のお菓子などを買っておくのもよい。精進湖、本栖湖エリアはバスの本数が少なく、待ち時間が長くなる場合もあるので、自然の中でゆっくりおやつを食べたり、本を読んだりする時間も見込んでおくとより楽しめる。
7:45 バスタ新宿出発 車窓から富士山を眺めながら約1時間45分の旅
出発15~20分前にはバスタ新宿4階に到着しておきたい。バスは中央自動車道を走行し、天気がよければ車窓から富士山が見える。座席は4列シートで、車内では周遊バスの時刻表をスマートフォンで確認しておくと効率的だ。9:30ごろ河口湖駅に到着する。
河口湖に着いたら、すぐにブルーラインに乗り換えて、まずは精進湖に向かおう。精進湖、本栖湖方面のバスは本数が少ないので、この2湖にいつ行くかが効率的な周遊のカギになる。
10:30 精進湖 青木ヶ原樹海に囲まれた静寂の湖で「子抱き富士」を撮る(約50分)

写真提供:やまなし観光推進機構
ブルーライン「子抱き富士ビューポイント」バス停から徒歩数分で湖畔に出る。精進湖は富士五湖で最も小さく、観光客が少ない静かな湖だ。手前の大室山と背後の富士山が重なる「子抱き富士」は人気の撮影スポットである。所要時間は15分程度だが、次のバスが来るのは約50分後。時間が余るようであれば、このタイミングでテイクアウトした朝食を食べるのもおすすめだ。お菓子を持ち込んで、簡単なピクニックをしてもよいだろう。
11:20頃ブルーラインで本栖湖へ移動する。
11:20 本栖湖 千円紙幣の逆さ富士が写った湖を眺める(約25分)

写真提供:やまなし観光推進機構
ブルーライン「本栖湖観光案内所」で下車。本栖湖は富士五湖で最も透明度が高い湖である。千円紙幣の裏面に描かれた「逆さ富士」は、この湖から見た富士山がモデルだ。ただし、逆さ富士を見るためには、バス停から中ノ倉峠展望台を目指し30分ほどの登山が必要になる。逆さ富士を目的に本栖湖を訪れる場合は、周遊ではなく、しっかり準備をしたうえで、本栖湖をメインの目的地とするとよいだろう。今回はバス停から数分歩いて湖畔を眺め、次の目的地へ向かおう。レンタサイクルもあるので、湖畔近くをサイクリングするのも良い。11:45頃にブルーラインで西湖方面に向かう。
12:00 富岳風穴 溶岩洞窟を探検(約30~60分)

写真提供:やまなし観光推進機構
ブルーライン「風穴」バス停で下車。入場料は大人360円で見学は約15分だ。富岳風穴は総延長201mの横穴式溶岩洞窟で、国の天然記念物に指定されている。年間平均気温は約3度で、夏でも上着が必要だ。玄武岩質の壁が音を吸収するため、洞窟内では音が反響しないという不思議な体験もできる。
敷地内フードコーナーでは、富士宮やきそばや吉田のうどんが食べられる。時間があれば名店のたけ川うどんやみうらうどんもおすすめだ。次の目的地、西湖いやしの里根場でも食事が食べられる。ここで食事をする場合は13:30頃、食事をしない場合は12:30頃にグリーンラインで出発をする。
12:40~13:10 西湖いやしの里根場 茅葺き民家が並ぶ日本の原風景に触れる(約60~90分)

写真提供:やまなし観光推進機構
グリーンライン「西湖いやしの里根場」バス停で下車。入場料は大人500円だ。西湖いやしの里根場は、1966年の台風で失われた茅葺き民家の集落を復元した野外博物館である。20棟以上の茅葺き屋根の民家が立ち並び、背後に富士山がそびえる構図は日本の原風景そのものだ。各民家は工芸体験やお土産ショップとして活用されている。
西湖いやしの里根場には食事処もあり、茶処 青龍亭では座敷で抹茶やお団子などの軽食の他、カレーや牛丼なども楽しめる。食事処 里山ではうどんやほうとう(山梨名物の平打ち麺を煮込んだ料理)、手打ちそば みずもでは打ち立てのそばを食べられる。富岳風穴で食事を済ませていない場合は、ここで食事を済ませると良い。いずれの場合でも14:10頃、グリーンライン「山梨宝石博物館・河口湖」バス停を経由し、レッドラインに乗り換えて河口湖方面へ向かう。
15:15 河口湖 大石公園で富士山と季節の花の絶景を楽しむ(約30分)

写真提供:やまなし観光推進機構
レッドラインで「河口湖自然生活館」バス停へ。大石公園は入場無料で、初夏のラベンダーや秋のコキアが見事だ。季節を問わず富士山の眺望は楽しめる。15:40ごろ、レッドラインで河口湖へ戻る。
山中湖は次回のお楽しみ 新宿から行ける富士五湖最大の湖

写真提供:やまなし観光推進機構
今回のプランに山中湖を加えると移動が多くなりすぎるため、次回の候補として紹介する。山中湖は富士五湖で最も広く、最も標高が高い湖(海抜980m)だ。白鳥型の遊覧船や水陸両用バス、カヌーなどアクティビティも豊富である。秋から冬にかけては、富士山頂から太陽が昇る「ダイヤモンド富士」が見られることでも有名だ。
河口湖駅から周遊バス「ふじっ湖号」で約25分だが、今回の1,500円パスの対象外となる。山中湖を含む場合は「富士山・富士五湖パスポート」(大人3,300円・2日間有効)が必要だ。&Here SHINJUKUに連泊する場合は2日目のプランとして最適である。
16:00 帰路 河口湖駅から高速バスで新宿へ戻る
大石公園から河口湖駅に戻り(15:40ごろ着)、高速バスで新宿へ向かう。
- 16:00発 → 17:45ごろバスタ新宿着
- 16:30発 → 18:15ごろバスタ新宿着
- 17:00発 → 18:45ごろバスタ新宿着
帰りも座席指定制のため、朝の便と一緒に予約しておくことを強くおすすめする。河口湖駅周辺では信玄餅や吉田のうどんの乾麺などのお土産を購入できる。
新宿に帰宅して夕食と夜の新宿散歩 &Here SHINJUKUへ
バスタ新宿着は17:45~18:45ごろ。富士五湖の大自然を満喫した後は、エネルギッシュな新宿の夜へ繰り出そう。
夕食は新宿思い出横丁で 昭和の横丁文化と焼き鳥の煙を体験する
新宿西口の「思い出横丁」は、1940~50年代から続く飲み屋が密集する横丁である。もつ焼きや焼き鳥、串焼きなど炭火の煙と赤提灯の雰囲気が外国人旅行者からも高い人気を集めている。多言語メニュー対応の店舗も多く、指差しで注文できる。富士五湖の清らかな空気の後に煙と喧騒の横丁を訪れるコントラストは、日本の多面的な魅力を一日で味わえる体験だ。バスタ新宿から徒歩約10分で立ち寄りやすい。
夕食後は&Here SHINJUKUへ帰宅 みやげ活用と翌日の旅計画
思い出横丁から&Here SHINJUKUまでは徒歩約15~20分、タクシーなら約5~8分だ。富士五湖で購入した信玄餅やうどんの乾麺は、&Here SHINJUKUのミニキッチンで楽しむこともできる。乾麺をその場でゆでて食べるのは、暮らすような滞在ならではの楽しみ方だ。翌日以降も日光・箱根・鎌倉など関東各地への日帰り旅行が可能な新宿は、旅の拠点として理想的である。&Here SHINJUKUでの連泊が旅全体の自由度を大きく広げてくれるだろう。
今回のプランで訪れるのは、河口湖(大石公園)・西湖(いやしの里根場)・富岳風穴・精進湖・本栖湖の5スポットである。&Here SHINJUKUから徒歩14分のバスタ新宿発の高速バスで約1時間45分、レンタカー不要でバスのみで巡れる手軽さが魅力だ。必要なパスは「河口湖・西湖・本栖湖周遊クーポン1日パス(大人1,500円)」のみである。
1dayスケジュールの概要は、朝食から始まり、7:45にバスタ新宿を出発。精進湖、本栖湖、富岳風穴、西湖いやしの里根場での昼食、河口湖・大石公園を巡り、16:00に河口湖駅を出て17:45に新宿着。夕食は思い出横丁で楽しみ、&Here SHINJUKUへ帰宅する流れだ。山中湖は連泊時の2日目プランとして最適である。もしくは、再び本栖湖を訪れて、逆さ富士を楽しむのも良い。&Here SHINJUKUを拠点にした富士五湖の旅が、東京滞在をより豊かなものにしてくれるだろう。



